Last Update : 2008/02/23 |
ActivePFC電源のススメ
電源に関しては出力や静音性ばかり重視されているみたいですが(かく言う私もそうでした・・)、MagicEyeでは、数年前からActivePFCの電源を選んで買っています。(実験用を除いては)
ほとんどの常時運用マシンはActivePFCにしたつもりですが、なぜかファイルサーバーにPassivePFCとかいう中途半端な電源をサーバーに使っていました。
CPU | Sempron LE-1150 |
M/B | Gigabyte GA-M68SM-S2 |
MEM | ADATA PC6400-1G x 2 |
HDD1 | WD5000AACS |
HDD2 | HDT725050VLA360 |
DVD-R | Pioneer DVR-108 |
TV-CAP | Canopus MTV2006HF |
OS | WindowsXP Pro(SP2) |
Pentium4時代に買った電源(TwoTopで安売りしていた) この時は「静音」を重視していたのだが・・・ |
「PASSIVE PFC」の文字が・・・ |
その前に力率について、簡単に解説しますと、中学校程度で習うことは、直流だけなので
消費電力 = 電圧 × 電流
ですが、交流の場合はそうではありません(交流は高校で習いまが・・私が学生の時代)。
交流でも、抵抗負荷の場合は上記の式は成り立つのですが、インダクタやコンデンサが介入すると
電圧波形と電流波形に位相のずれが発生して
消費電力(W) < 電圧(V) × 電流(A)
の関係になってしまいます。通常は交流では以下の式を使います。
皮相電力(VA) = 電圧(V) × 電流(A)
消費電力(W) = 皮相電力(VA) × 力率(≦1.0)
つまり、同じ消費電力で、電圧が同じなら、力率が悪い(1より極端に小さい)と、電流が多く流れることになります。
これを改善するのがPFCと呼ばれる技術で、負荷電力に従って動的に力率をコントロールするのがActivePFCです。
力率を改善すると以下のメリットがあります。
一応交換して、力率をチェックしました。
旧電源 | EarthWatts EA380 | |
消費電力(W) | 66 | 55 |
皮相電力(VA) | 83 | 56 |
力率(%) | 80 | 98 |
すると、UPSのバックアップ時間も延びるかも・・と、思ってAPCのステータス画面で確認。
旧電源 | EarthWatts EA380 |
負荷電力111W バックアップ時間26分 |
負荷電力96W バックアップ時間31分 |
まとめ
AntecのEarthWatts EA380ですが、Active-PFC搭載電源が10K円前後以上することを考慮すると、かなりお買い得かも知れません。
静音性については、8cmFAN搭載ですが、かなり回転数が低くて、静かです。
効率がいいので、電源内部の発熱が小さく、冷却のための風量がほとんど要らないためだと思われます。
大きな(12cm)FANで静音性をごまかしているいるものより、高効率=静音で選ぶほうがいいような気がします。
と、言う事は「40Wを切るPCの製作」も、この電源使えば・・
いずれ実験したいと思います。(あまり変わらんかな?)
(とりあえず、他のマシンも順次変更していこう・・っと)
2008.02.23追加補足
保有している他の電源も気になったので、調べてみました。
測定条件は、すべて上記のファイルサーバーに取り付けた状態です。
旧電源 (TwoTopのバルク) |
Antec EarthWatts EA380 |
鎌力弐(400W) | EverPower PK-400 |
Liberty ELT-400AWT |
ノーブランド (ケースのおまけ) |
||
PFC | Passive | Active | なし | なし | Active | なし | |
消費電力(W) | 66 | 55 | 60 | 63 | 59 | 61 | |
皮相電力(VA) | 83 | 56 | 89 | 91 | 60 | 87 | |
力率(%) | 80 | 98 | 67 | 69 | 98 | 70 | |
待機電力(W) | - | 2 | 7 | 4 | - | 4 |
やはりActecがダントツいいです。(待機電力も小さい)
鎌力弐は力率がめちゃくちゃ悪い(待機電力も大きい)。効率はまあまあってとこですか。ちょっと古いせいかも。
Libertyは効率80%以上を謳っている割には、Antecより消費電力が大きい。(Antecも効率80%以上を明記)
以外に健闘しているのは、ノーブランド電源です。ヘタな静音電源より効率が良いかもしれません。
本当は、負荷をかけた状態でも調べてみるのがいいのでしょうが、MagicEyeでは、無負荷状態が一番長いので、シバキの消費電力は測定していません。
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